一行は農林水産省の「中南米日系農業者連携交流(ふるさと交流)事業」の一環で来日した愛媛県出身者を含む49~64歳の1世と2世で、15日から2月1日までの日程で来ている。
愛媛では16日からミカン園や選果場、ジュース加工工場、農産物直販所などを見学したほか、豆腐や漬物、ソーセージの製造や和紙すきなどを体験、JA女性部など農業関係者と意見交換した。
最終日の23日は、松山市湊町8丁目のJAえひめ中央の農産物直販所「太陽市(おひさまいち)」を訪問。地元でとれた果物・野菜が並ぶ施設を見学した後、女性部(松下律子部長)のメンバーらと意見交換した。
愛媛での研修を振り返り、小松千恵子さん(60)=パラグアイ=は「行く先々、愛媛の“お母さん”は元気だった。西宇和では女性たちが誇りと自信を持ってミカンづくりに励んでおられたのが印象的だった。漬物などの講習ではレシピも親切に教えていただき、愛媛訪問は大変充実していた」と満足していた。
久万高原町出身の大泉里美さん(58)=パラグアイ=も「皆さんに親切にしてもらった。豆腐の作り方なども丁寧に教えてもらったので、すぐ活用できる」と感謝。「腸詰めを作る小型機械はパラグアイでは入手が難しいが、日本では簡単に手に入り良かった。農産物の加工は本で読んだり聞いたりするよりも、実際に見て体験して知るのが一番。“百聞は一見にしかず”だった。帰国後も日本と交流したい」と話していた。