2013年1月18日金曜日

中南米の日系農業者来県 農産加工を研修

 農林水産省の「中南米日系農業者連携交流(ふるさと交流)事業」で農産物加工技術研修などのため来日した中南米3カ国の女性8人が116日、県庁を表敬訪問し、上甲啓二副知事と懇談した。
 一行は愛媛県出身者を含むブラジル、パラグアイ、ボリビアの4964歳の1世と2世。15日から21日までの日程で来日し、愛媛、高知両県で研修する。愛媛には16日から23日まで滞在し、ミカン園や選果場、ジュース加工工場、農産物直産市などを見学するほか、豆腐や乳製品、ソーセージの製造や染め物と和紙すきを体験、JA女性部など農業関係者との意見交換会を予定している。
 愛媛県関係者の梅宮富美ローザさん(49)はブラジル・サンタカタリーナ州でリンゴの栽培と加工に従事。父親が西予市出身、母親が新居浜市出身で、次女の真美クリスさん(21)が昨年10月、愛媛県海外協会主催の第7期ブラジル研修生として来県した。
 久万高原町出身の大泉里美さん(58)5歳の時、一家5人でパラグアイ・ラパスに移住。現在はピラポで大豆と麦を栽培している。
 県庁では、上甲副知事が「愛媛県では農家の所得向上に向け、商品開発や販路拡大の助成・支援を行っている。しっかり加工技術を学び、帰国後に活用してください」と激励。大泉さんは「大豆で味噌をつくっており、日本の食文化を絶やさないように努めている。うどんづくりにも挑戦したい」と語り、ふるさとでの研修と交流に意欲を見せていた。
 
【写真】中南米から来県し、上甲啓二副知事(右)と懇談する日系農業者ら