2009年11月17日火曜日

ブラジルではカラスは鳴かない

 ブラジル県人会メンバーによる「ふるさとツアー」第2日は、しまなみ海道訪問とタオル美術館の見学を行いました。あいにくの雨で、しまなみの展望台からは遠望ができませんでしたが、現代工学技術の粋を集めた架橋の雄姿に触れることができたし、大山祇神社ではふるさとの遠い歴史に思いをはせることができました。
 神社を見学した後の昼食は、少し趣向を凝らして、神社前にある「お食事どころ 大漁」へ。レストランばやりの今日、ここは、昔ながらの「めし屋」の雰囲気をたたえており、お昼前から行列ができるグルメスポット。雰囲気といい、味といい、みなさん大層満足してくれたようすでした。
 また、タオル美術館ではタオルが出来る工場のデモンストレーション施設なども見学。生後数ヵ月の初孫がいる関谷忠機さん・オーガさん夫妻、そしてもうすぐ初孫ができるという薬師寺淳一さん・恵美さん夫妻は、ともにベビーコーナーから離れず、どっさりお土産を買い込んでいました。
 道中のマイクロバスでは「日本はカラスが多いのね。なぜかしら。ブラジルにはカラスはいません」という話から、ボランティアガイド石井一朗さんのリードで童謡「カラスなぜ鳴くの」を大合唱。身につまされたのは、訪問団メンバー、梅田エツコさんの打ち明け話。「ブラジルでは日本語がだんだん話されなくなっている。いま、日本語を話すのは日本語学校か、ゲートボールのクラブの仲間だけかしら…」。定年退職したご主人とゲートボールを楽しんでいるという、梅田さんはそのような言葉で「ブラジル日系社会」の現実を象徴的に語ってくれました。
 なお、このしまなみツアーにはブラジルからの県費研修生、生田サブリーナさんも加わってくれました。あす18日は、海外協会の研修生OBらの活躍の日。内子の町並み見学や、宇和島観光の案内役を買って出てくれています。
 写真=「満足、満足」。海鮮グルメを楽しんだ「大漁」の店舗前で記念撮影