2010年1月31日日曜日

郷土愛は、海を越え、時代を超えて

 終戦後、南カリフォルニア(南加)に在住していた愛媛県人の寄付をもとに建てられた愛媛大学の記念講堂が新たに「南加記念ホール」の名でリニューアルされ、将来にわたって保存されることになりました。当時の寄付者らの子弟で組織する南加県人会は今夏、創立100周年を迎えることになっています。同県人会の松岡八十次会長(今治市上浦出身)は、「私たちは100周年をテコに力をあわせて組織の再活性化を図ろうとしています。そのような折から、愛媛大学の取り組みは私たちに元気を与えてくれる、この上なくありがたいお話です」と喜んでいます。移住者の深い郷土愛を語り継いできた記念講堂は、いま急ピッチでリニューアル工事が進められています。3月末には完工し、これからも「在外県人の心意気」を伝えることになります。(写真=昨年7月、愛媛大学を訪れた南加県人会のふるさとツアーの一行と、55年ぶりに大改修が進む愛媛大学記念講堂)












  






        
      



  南カリフォルニア愛媛県人会に感謝状の贈呈
                (2009年07月07日、愛媛大学ホームページ)

 平成21年7月1日(水)愛媛大学学長室において,柳澤康信学長から,南カリフォルニア愛媛県人会に感謝状を贈呈しました。
 昭和30年に愛媛大学開学5周年記念事業として,城北キャンパスに「記念講堂」が建設されました。本講堂は,当時,米国南カリフォルニア州に在住していた愛媛県出身者88人から寄付された浄財を基礎として建設されたものです。
 当時の在米県人の方々は,太平洋戦争中は強制収容され,また開拓基礎事業も破壊され戦後の再建に努めていました。その厳しい時代に,郷土を愛し,その地に設立された愛媛大学の発展を念願して,実に1年半もの歳月をかけ「愛媛大学建築援助募金運動」を敢行され,当時の金額で約180万円もの募金を集めたと記録に残されています。
 本学はその御厚情に応えるべく,地域の教育研究拠点として有為な人材の育成に努めてきました。本年,開学60周年を迎えるにあたり,南カリフォルニア愛媛県人会の方々が本学を訪問される機会にあわせて感謝状を贈呈し,改めて感謝の意を表することとなりました。
 懇談会には,愛媛県海外協会会長及び事務局長,壽卓三教育学部長,兵頭寛名誉教授及び矢田部龍一副学長が出席しました。兵頭名誉教授から建設当時の様子についてのお話があった後,柳澤学長から感謝状が手渡され,終始和やかな雰囲気で式が執り行われました。また,生憎の大雨でしたが,県人会の方々の強いご希望で記念講堂に移動し,建設の由来について刻まれた銘板と建物内を見学されました