2014年11月2日日曜日

ブラジル派遣研修生が成果を発表

 愛媛県海外協会は1031日、第8期ブラジル派遣研修生による帰国報告会を松山市道後一万の県国際交流センター第1研修室で開いた。ブラジルとの交流活動に熱心な会員や訪伯研修生OB・OG、昨年11月の在伯愛媛県人会創立60周年記念式典慶祝訪問団への答礼で来県中の西村定栄在伯県人会長(79)=宇和島市出身=ら19人が出席した。
8期研修生は菅真子さん(39)=松山市、会社員▽中島翼さん(23)=松山市、会社員▽宇都宮亨介さん(21)=京都市、八幡浜市出身、大学生=の男女3人。海外協会が1997年から在伯県人会との間で実施している日伯交換研修生派遣事業で831日に松山を出発。サンパウロ州とパラナ州の在伯県人会員の家庭などにホームステイしながらブラジルと日系社会について見聞を広めるとともに会員らと交流。921日に愛媛に帰って来た。

 報告会では、整列した研修生3人を前に、中山紘治郎会長が「3週間の短い期間だったが、研修生はいろいろ学んで帰った。今日は研修の成果や思いを報告してくれます」と開会あいさつした。西村会長も「ブラジルでは行き届かない点もあったはずだが、辛抱して研修に取り組んでくれたと思う。研修生がどんな発表をするか、今後の勉強のために出席した。引き続きブラジルからの研修生がお世話になると思うが、その時はよろしくお願いします」とあいさつ。3研修生はプロジェクターを使い、写真などを駆使して研修の様子を発表した。
 菅さんは「出会い」をテーマに発表した。現地で世話になった人たちの「心に響いた言葉」を紹介。移住者の開拓精神や国際人としての競争心、先見性と努力などを説明し「研修は感動との出会いだった」と振り返った。
 中島さんはブラジルの大規模農業やサッカーなどについて発表した。「在伯県人会の皆さんによくしていただき、充実した研修だった」と感謝。送別会で持参したウクレレを演奏し、みんなで「故郷」を大合唱したことが思い出深い。
 初めての海外旅行だった宇都宮さんは、訪問先を細かく紹介。今回の経験で、海外への関心と「食」への興味が深まったほか、何事も受け身にならず、自分から積極的に始めなければ何も始まらないことや、現状に満足せず一歩前へ踏み出すことの重要性を学んだと発表した。
 
【写真】㊤第8期ブラジル派遣研修生の(右から)菅真子さん、中島翼さん、宇都宮亨介さん㊥ブラジル研修の成果を発表した帰国報告会㊦研修生送別会に参加してくれた在伯愛媛県人会の皆さん=918日、サンパウロの在伯県人会交流センター