訪問団は県内の行政・議会関係者らで構成する公的訪問団23人と海外協会会員や一般有志による民間訪問団12人の合計35人で編成。団長を中村時広知事、副団長を竹田祥一県議会議長=当時=と井上善一海外協会会長=同=が務め、昨年11月7日から10日間の日程(一部団員は途中帰国)でブラジルと隣国のパラグアイを訪ねた。ブラジルでは在伯県人会の祝賀行事に参列。県人が運営・経営する企業や農場を視察したほか、県海外技術研修員・県費留学生OB・OGらと交流した。
西村会長はロンドン、東京(羽田)経由で10月21日夜、松山空港に到着。翌22日から県と県議会、松山市と今治市、八幡浜市、鬼北町、取材記者を派遣した南海放送と愛媛新聞社などを訪問した。
県庁では1年ぶりに再会した中村知事と、3日後に予定されていた国内最大級のサイクリング大会「サイクリングしまなみ」をはじめ、ブラジルで開催されたサッカーワールドカップと同国の治安状況、都道府県人会の連携・交流などについて語り合った。
今年6月、井上前会長(元瀬戸町長)の後任に就任した中山紘治郎新会長(愛媛銀行会長)とも初めて面談。ブラジル移住者の労苦やブラジルへの日本企業の進出状況などを説明するとともに、在伯県人会と海外協会の交流促進を約束した。
27日夜には松山市の国際ホテル松山で西村会長の歓迎会が開かれ、訪問団メンバーを中心に34人が出席した。中山会長の主催者あいさつ、上甲俊史副知事(中村知事代理)と明比昭治県議会議長の歓迎あいさつに対し、西村会長が「遠く1万6000キロの道程を経て60周年記念式典に参加していただき、心よりお礼申し上げます。次の70周年は完全に2世、3世が中心の時代になる。今後とも在伯県人会への指導と協力をお願いします」と謝辞を述べた。
続いて菅良二今治市長の発声で乾杯。大城一郎八幡浜市長や甲岡秀文鬼北町長らが訪伯の思い出や感動を披露。西村会長を囲んで〝ブラジル同窓会〟は大いに盛り上がった。
西村会長は墓参のほか、日本の秋を楽しんだ後、11月22日に離日する。
【写真】㊤中村時広知事と知事室で歓談する西村定栄在伯愛媛県人会長(右)=10月23日㊦訪伯メンバーが多数集まった西村在伯県人会長の歓迎会=10月27日