2014年4月12日土曜日

南加から四国霊場巡拝団23人

 米国カリフォルニア州の高野山米国別院による「ロサンゼルス高野山四国遍路巡拝団」が41日に来日、南加愛媛県人会の会員など23人が15日までの日程で春の四国霊場を遍路している。
 一行は高野山米国別院名誉主監の宮田諦詮(たいせん)大僧正(82)=大洲市出身=が先達を務め、2884歳(平均年齢約70歳)の老若男女。「愛媛県人」も7人おり、約7割が四国遍路は初めて。揃いの遍路姿で高野山(和歌山県)を参拝した後、1番札所霊山寺(徳島県)から四国88カ所を貸切バスで巡拝。9日から12日にかけて愛媛県の札所を訪れた。

 大洲市の寺に生まれた宮田さんは1959年、27歳で高野山米国別院の開教師として渡米。四国遍路は渡米前の1回を含めて今回が12回目。経験豊富な団長として、お経の頭を唱える経頭、札所や地域文化の説明をするガイド、通訳など何役もこなしながら引率している。しかし、年齢や後継者が育ってきたことから「今回が最後の四国遍路」と言う。
 南加県人会の会計担当、河野澄子さん(67)=八幡浜市出身=は2回目の四国遍路。姉の道上まり子さん、弥永鶴江さんと姉妹3人で参加し、「満開の桜も見られて良かった」。
 南加県人会の大谷喜平会長の妹、林富美子さん(59)=八幡浜市出身=も5年ぶり2回目で、今回は夫と一緒に参加した。「昨年、3回忌法要を済ませた父の供養も兼ねて来ました。愛媛は先祖の土地だけに親しみを感じる。四国遍路は言葉では言い表せないほど素晴らしい」と満足。静かに手を合わせ、一心に祈っていた。
 
【写真】㊤四国霊場で参拝するロサンゼルス高野山四国遍路巡拝団の一行=46番札所浄瑠璃寺㊦巡拝団の愛媛県出身者と家族=47番札所八坂寺