2012年8月1日水曜日

海外技術研修員 猛暑に負けず日本語勉強

 県の2012年度海外技術研修員として南米から来た青年3人は連日の猛暑の中、松山市道後一万の県国際交流センターで日本語などの基礎研修に励んでいる。
 南米愛媛県人会の会員の子弟を対象に受け入れており、3人は6月21日に来県。松山市内の同じビルに入居し、7月2日から同センターでの日本語学習に仲良く自転車で通っている。
 来県して1カ月余りの松山の印象について、3人は「街と自然が調和している」「街が整然とし、静かで美しい」と異口同音に好評価。休日に祖父母の故郷の南予も訪れたという福島シンチアさん(24)=ブラジル・アチバイア=は「街がすごく安全。みんな親切なので楽しい」と笑顔。子どものころ、柔道をしていた吉岡アレハンドロさん(27)=ペルー・リマ=は武道など日本文化に関心があり、「人々が非常に親切」と喜ぶ。
 3人は現在、来県前の日本語習得レベルに従い、異なるクラスで学習。山本正さん(25)=ブラジル・サンパウロ=は「ブラジルの学校よりも教え方が上手なので、よく分かる。日本語の勉強は楽しい。漢字も200ぐらい習った」と日本語で話してくれた。
 先生の1人、藤田紀代子さんは「皆さん、まじめで素直。自分のルーツということで、愛媛に大変関心を持っている。教え甲斐がある」と、3人を温かく見守っている。
 3人は8月下旬まで日本語などの基礎研修を実施。9月3日から来年3月上旬まで、福島さんは東温市のバツフォ計画工房でインテリアデザイン、吉岡さんは今治市の森松水産冷凍で水産加工管理、山本さんは松山市の三津整形外科で理学療法の実務研修に取り組む。

 【写真】㊤昼休みに談笑する県海外技術研修員と県国際交流センターのスタッフ㊦日本語学習に励む山本さん(中央)と吉岡さん(右)