2013年3月12日火曜日

県海外技術研修員3人 県庁で修了式

  ブラジルとペルーから来ていた愛媛県の2012年度海外技術研修員3人が祖父母の母県での9カ月間の研修生活を終え、311日、県庁で終了式が行われた。
 南米愛媛県人会の会員の子弟を対象に受け入れており、本年度は昨年621日に来県。山本ラファエル正さん(25)=ブラジル・サンパウロ=が松山市の三津整形外科で理学療法、福島シンチア真弓さん(24)=ブラジル・アチバイア=が東温市のバツフォ計画工房でインテリアデザイン、吉岡アレハンドロさん(28)=ペルー・リマ=が今治市の森松水産冷凍と松山市の県産業技術研究所で水産加工管理と食品加工・分析を学んだ。

 修了式では、中村時広知事が3人に終了証書を授与し、記念品の今治タオルを手渡した。中村知事は「愛媛での貴重な経験・知識を大いに生かし、母国に帰って羽ばたいてください。知り合った愛媛県人らと交流を進め、国と国、地域と地域の友好の懸け橋になってください」と激励。「私も今年、多分(11月の在伯愛媛県人会創立60周年記念式典で)ブラジルを訪問するので、現地で会いましょう」と語り掛けた。
 これに対し、研修員3人はそれぞれの研修成果を報告した。山本さんは「素晴らしいリハビリ技術を勉強できた。必ずブラジルで使いたい。病院の皆さんや患者さん、日本語の先生などにお世話になり、優しくしていただいた。今までの私の人生で一番いい思い出の一つです」と感謝。福島さんは「祖父母のふるさとに来られてうれしかった。昔から話してもらっていたことがよく分かりました。研修は本当に素晴らしい経験でした。ブラジルへ帰り、祖父母のふるさとで出会えたこと、知ったことを大切にし、研修成果を生かしたい」と流暢な日本語で述べた。吉岡さんは「研修ではいろいろなことを勉強できた。このような機会を与えていただき、ありがとうございました」と感謝した。
 3人は愛媛での体験と思い出を携えて14日午後、松山空港を出発、帰国する。

【写真】中村時広知事(右)から終了証書を授与されるブラジル、ペルーからの県海外技術研修員ら